交通事故症状

交通事故によるケガは日常起きえる寝違えやぎっくり腰スポーツ現場のケガとは違い部位も症状も様々です。

期間が長びくことも多々あります。（3～6か月）

また交通事故でのケガに多い俗にいう「むちうち」は2.3日経過して痛みがでることもよくあります。

事故に遭ってしまったらすぐにでも適切な治療をしなければ長い期間症状に悩まされたり、悪化させてしまったりします。

交通事故で多くみられる「むちうち」は正式には外傷性頸部症候群と呼ばれます。

外傷性頸部症候群は5つに分類されます。

 

①捻挫型

頸部周囲の軟部組織（筋肉や靭帯）の炎症に止まるもの

傷病名は、外傷性頚部症候群の他頸部捻挫などになります。

首の過伸展、過屈曲が原因で軟部組織の部分断裂や出血などの傷害が起きています。

〈症状〉

首の痛みと運動制限などです。

外傷性頚部症候群の7割近くがこの捻挫型で、受傷後3ヶ月以内に後遺障害なく治癒することがほとんどで後遺障害の対象にはなりません。

 

②神経根症型

脊髄から出てきた末梢神経の根本に障害を残すもの

傷病名は外傷性頚部症候群の他頸部捻挫、頚椎挫傷、頚椎神経根症、頚椎椎間板ヘルニアなどになります。

〈症状〉

首の痛み、運動制限に加え左右いずれかの肩～手指に痛み、しびれ、だるさなどの神経症状が現れます。

これはむちうちの神経症状として後遺障害の対象となります。

後遺障害の対象になるということは捻挫型と比べ症状の改善に時間がかかることが多いです。

 

③バレ・リュー型

交感神経の損傷を原因とする自律神経失調症状が出現するもの

〈症状〉

首には交感神経の星状神経節が走行し椎骨動脈の血流をコントロールする役割がありここが損傷されると倦怠感、疲労感、熱感、不眠、めまい、耳鳴り、難聴、流涙視力調節障害、頭痛、動悸、息切れ、四肢の冷感、食欲不振、悪心、下痢などの不定愁訴があらわれます。

これをバレ・リュー症候群と呼んでいます。

 

④神経根症型とバレ・リュー型の混合型

傷病名は、外傷性頚部症候群の他頸部捻挫、頚椎挫傷、頚椎神経根症、頚椎椎間板ヘルニアなどになります。

〈症状〉

上肢～手指の神経症状（しびれなど）に加えて頭痛、不眠、耳鳴り、難聴、吐き気などのバレ・リュー症状が出現します。

 

神経根症状は後遺障害の対象になります。

 

⑤脊髄症、脊髄症状

傷病名は外傷性頚部症候群の他、脊髄不全損傷、頚椎椎間板ヘルニア、変形性頚椎症、頚髄症、脊柱管狭窄症、後縦靭帯骨化症などになります。

〈症状〉

手や足のしびれ、痛み、運動障害、排尿障害など